始めてマネージャー・リーダーに任命された時、マネージャーとして何をどのようにしていくべきか、みなさんはどのように学んだでしょうか?
多くの組織でよく見るのは、「自分の元上司・先輩マネージャーがしてくれたことから学ぶ」、ではないでしょうか?
抽象度の高いマネジメント論よりも、具体的でマネしやすいところから始める。そういったことが多いのが現実だと思います。
以下は、「ひとマネ」の修了生が寄せてくれた振り返りの言葉です。
「一番の変化は、「面談」というもの自体の捉え方の変化です。面談は上司が部下へ伝えたいことや指示を伝える場だと思っていました。しかし、部下の想いや考えを引き出して、それを知る場でもある、ということに気づいた点です。 加えて、中間管理職の立場でもある私からすると、過去の上司に、こうした本来の コーチング という構図で接してもらったことがないこ“”とにも気づきました。想いや考えを尊重されるような接し方をされてこなかったことで、私たちもそのような部下への接し方しか知らず、ただ踏襲され続けている組織であることに気づきました。私はあくまで、部下や後輩の声を『聴く』という姿勢でいられる人でいます。
この方は、「ひとマネ」のトレーニングを通じて、自分のスキル・振舞いを変えることで部下との関係性が変化し、彼らから本音の声・考えが出てきて、彼ら自身が主体的に動きだすことを「体感」したのです。
とはいえ、この方の過去の上司の接し方が「悪い」というわけでは必ずしもないはず。その上司も、さらに先輩からそのような接し方をされて来たのでしょうし、それによって得られた成功体験もあったはず。きっと、「良かれ」と思って関わってきたことが多いはずです。
絶対 的な「良い」・「悪い」はありません。ある視点に立てば「良い」ことも、別な視点に立てば「悪い」となる。
「環境」が劇的なスピードで変わってきているのです。
今の40代半ば以上の世代 が若 手としてマネジメントされてきた時代のビジネス 環境 ・生育環境 と、今の20代・30代が直面しているビジネス 環境・生育環境 は大きく変わっています。
環境 の変化に合わせて、「やり方」も適切 に変化しなくてはならないはずですが、ピープルマネジメントの中核を占める「コミュニケーション」は多分に「体得」的なもの。「経験・体験していないこと」は中々実行できないのです。
これまでと違う、「 新たな 経験 ・体 験」は過去から連綿 と続くその組織特有 の「伝 承」からはなかなか生まれにくいもの。
環境 が安定 的に 継続しているときに有効 だった「ロールモデル」が、環境 が変 わってしまったことにより、むしろマ イナ スに 働いてしまうことが多くの組織で起きていませんか?
だから、「新たな 経験 ・体 験をする機会」を創ることによって、「変化の起点」「 新たなロールモデル」を生み出す必要があります。
単に「知 識」ではなく、新たな「ロールモデル」を生み出す意図を持って、現実の仕事 の人間関係の中で「経験 ・体 験」できる機会を創ること、それが「ひとマネ」で提供 したいことなのです。