ブログ Blog

マネージャーとしての成長実感

ひとマネスキルトレーニングを修了したあるベテランマネージャーが言いました。
「正直、参加する前は『この忙しい中、いまさらピープルマネジメントにおいて自分に学ぶべきことなんてあるのか?』って思ってた。でも、トレーニングを受ける中で目からウロコが落ちた感じ。実は、「自分なりの経験、やり方」での成功体験に自信がありながらもここ数年、若手と接する中でビミョーな違和感も感じてたんですよね。今は、自分の視野とスキルが広がった実感があります。実は必要なタイミングでひとマネに出会ったんですね」

マネージャーになる前、新入社員から始まって一人前のプレーヤーになるまでは多くの先輩や上司、そして顧客から良きにつけ悪しきにつけ多くのフィードバックや助言が与えられます。そして、周りのひとたちからのフィードバックが自分の成長実感につながる。

ところが、マネージャーになるととたんにフィードバックの機会が減ります。特に、ピープルマネジメントに関することはあまり正面切って扱われることはないのでは?

その背景には、以下のような様々な思惑が考えられます。

「マネージャーなんだから、自分のチームのことは自分でなんとかしてよ。」
「ひと、に関することは『正解』が無いし、背景や事情を知らない中で余計な口出しは。。」
「それぞれに『キャラ』もあるし。。。」
「自分もうまくやれてるとも言いにくい中で、伝えにくいし。。」

ピープルマネジメントや人間関係問題の多くは、「コミュニケーション」という身体活動を通じて行われます。
そして、この「コミュニケーション」には、それぞれのパーソナリティが色濃く反映されます。つまり、「コミュニケーション」を批判することはともすると「その人のパーソナリティ」を批判することにもなりかねない感覚を持ちます。
だからこそ、マネージャーのコミュニケーションスキルの向上は、「扱いにくい」「あまり触れたくない・触れられたくない」のが本音ではないでしょうか?

で、「マネージャーなんだから、自分でなんとかして」になる。
「マネージャーなんだから」って、なんだか良く分かんない理由ですよね(笑)

マネージャー自身も、安心安全な環境でフラットなフィードバックが得られないまま、「自分なりの」習慣的やり方を繰り返すので「成長実感」が得られにくい、ということが起きます。

一方、同じ「コミュニケーション」でも、「営業活動上のコミュニケーション」すなわち「営業スキル」は比較的フラットに「より良い営業コミュニケーションとは?」として扱われます。
なぜでしょうか?

それは、「コミュニケーションの場が営業シーンに限定される」「コミュニケーションの目的がはっきりしている」「コミュニケーションスキル改善の結果が体感される」といったことにあるような気がします。

逆に言えば、同じような構造を持ち込めば、ピープルマネジメントのコミュニケーションスキルもフラットに磨きやすくなる。

ひとマネでは、ピープルマネジメントのコミュニケーションスキルをトレーニングするにあたり、
「そのスキルを使う場面、シーンを意図的に限定する」
「コミュニケーションの目的を、メンバーを主体とした内省・イメージの増幅に置く」
「実際にスキルを使って起きるメンバーの変化・メンバーとの関係性の変化を観察する」
という構造を組み込んでいます。

だから、冒頭にご紹介したマネージャーのように、「目からウロコ」「自分のスキルが変化した」「メンバーの反応・行動が変わった」「メンバーとの関係が変わった」という「成長実感」が得やすいのです。

「成長実感」を感じると、「もっとやってみよう」という気になるのが人間ですよね?(笑)

ひとマネではその実感を大切にします。
「成長実感」を感じている時、参加しているマネージャーからは笑顔がこぼれます。
それが何よりうれしい。
日々、多くの二律背反に直面して、孤軍奮闘しているマネージャー。
そんなマネージャーが、マネージャー仲間と共に互いに笑いながら切磋琢磨し、成長実感を得ている空間がひとマネスキルトレーニングなのです。

毎回、修了者には「変化」に関するアンケートを取ります。
自分の思考、自分の行動・スキル、メンバーとの関係性、これまで参加したマネージャーが100%変化を体感しています。

先日、ひとマネの最終回のチェックアウトであるマネージャーが言いました。
「ひとマネ参加前の半年前の自分に、言いたい。お前のやっている1オン1ミーティングは、クソだぞ!って」
そのマネージャーは言いながら、笑顔がこぼれていました。