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インタビュー

株式会社シーユーシー  事業企画部 兼 人事総務部 マネージャー 和田翔様

プロフェッショナルな集団をマネジメントするために

EBC Reports ~わたし達の取り組み~

今回、「ひとマネジメントスキルトレーニング」の導入事例として、株式会社シーユーシーにて教育・研修全体の責任者を務めていらっしゃる和田翔様にお話を伺いました。

導入の決定者として社員に受講を促すことに加え、自身もトレーニングを受けてメンバーとの関わり方に対する考え方が変わったと言います。トレーニングを受けてみた感想や、現在の仕事に活かされている点などを伺いました。

トレーニング導入の背景

ー 現在の仕事内容と、このトレーニングを導入した背景を教えてください。

現在は教育・研修に加え、組織の文化風土開発など多岐にわたる業務を担当しています。経営幹部向け研修のプログラム設計から、外部の研修パートナーの選定およびそのデザイン、また新卒採用におけるインターンシップの企画開発・運営なども行っています。全社キックオフミーティングの企画・運営など組織開発とあわせて担当しており、教育においては企業文化や風土の醸成も意識し、デザインするようにしています。

組織が急拡大していくなかで人材の育成は必須。事業拡大にあわせ、私自身も含め、個々のレベルアップをどのように図っていくかは常に課題があると考えています。

その課題を解決すべく、様々な研修を取り入れていくなかで出会ったのがひとマネジメントスキルトレーニングでした。

上司の紹介で講師の川波拓人さんと出会ったのですが、常に本質的な視点で物事を見る川波さんから、コーチングとはどのようなものかを打ち合わせの中でも体感させていただき、これはヒューマンスキルとして極めて価値の高いものと肌で感じ、導入を決意しました。

一般的なマネジメント研修やコーチング研修との違いとは

ー 世の中には様々なマネジメント研修、コーチング研修があります。一般的な研修と、今回のひとマネジメントスキルトレーニングの違いは、どのような点にあるのでしょうか?

マネージャーという役割において、必要な能力は大きく二つに大別されると考えています。ビジョンを示してメンバーを導いていく「リーダーシップ」と、課題や現象など都度生じる物事の複雑さに対処する「マネジメント」に大別した時、世の中の研修は複雑さに対処する「マネジメント」に関するものが圧倒的に多いと感じていました。「マネジメント」に関する学びの代表は、いわゆるMBAで学ぶようなクリティカルシンキングやマーケティングといった“やり方”についてでしょう。世の中の研修はこれらを学び、個々の現場でどのように当てはめていくかに終始しており、人として、またはリーダーとしての“あり方”について学ぶ機会は少ないと感じています。

そのような研修と比較したとき、本トレーニングはリーダーシップと“あり方”に関する稀有なものと感じたんです。ビジョンを示してメンバーを導いていく段階において、前述した“やり方”を身につけ、活かすことは大切ですが、そのビジョンをどのように相手との共有・共感に繋げて、主体的な行動を促し、価値を生み出していくのかがより重要であり、それはマネージャーの“あり方”が影響を与えます。

この“あり方”に結果的に焦点があたり、その重要性に自ら気が付くことができる点が明らかに世の中の多くの研修とは違っていると思いました。

トレーニングにおける新しい気づきや学びついて

ー 今回のトレーニングを受けていくなかで気づき、また学びはありましたか?

たくさんの気づきと学びがありました。まず、私自身が無意識で行っていたことが有意識になったこと。実は導入前の打ち合わせの時点で、私の無意識の行動に関して、川波さんから印象的なフィードバックがありました。

初回の打ち合わせにおいて、川波さん1人に対して弊社のメンバーは3人。対面で座ると圧迫感があると思い、弊社のメンバーがL字になるよう、私は川波さんに対して斜めに位置する場所に座りました。その行いに対して、「なぜそのようにしたのか」と川波さんから質問があったのです。私はその時、特に疑問に思わず「バランスが取れるように」と答えたのですが、「この行動は無意識のレベルで状況を判断しながら傾聴において最適な行動を取っている証だ」という意見をいただきました。

このような経験や研修を通じて、私が無意識に行っていることが有意識になり、メンバーとのコミュニケーションにおける立ち振る舞いも自覚的にコントロールができるようになっていきました。コーチングの基本は、自身の振る舞いをコントロールすることで相手に気づきを促すこと。今振り返ると、打ち合わせの時点から学びがあったように思います。

他マネージャーやメンバーの変化について

ー 同様に研修を受けた他のマネージャーやメンバーにおいては、何か変化はありましたか。

程度の差はありますが、全員に変化があったと感じています。

まずマネージャーについては物事の捉え方が変わりました。コーチングの技術をうまく用い、メンバーの主体的行動を引き出すことができている方や、もう少し改善が必要な方。様々なレベル感のマネージャーがいらっしゃいますが、トレーニングで学んだような関わりをしたいという意識を持つところまでは全員がたどり着いたように思います。

そのような状況において、次の課題はコーチングスキルの定着。全マネージャーが学んだことを現場で活かせるような取り組みも、今後川波さんとともに検討し、実施していければと考えています。

私のメンバーにおいても様々な変化が生まれました。一番の違いは、今まで以上に自分の意見をぶつけ、感情を表にだすようになったこと。これまでは部下が上司の顔色を伺って意見を言わなかったり、最初から意見を言うことを諦めていたりすることがあるように感じていました。これまでもメンバーの考えや思いを引き出そうということを行っていたつもりでしたが、トレーニングを経て、不十分なコミュニケーションが多々あったと気づかされました。

自分の意見や思いを吐露してもよい状況を意識的に作ることで、メンバーの喜怒哀楽が思いっきり出るようになりましたね。感情や忌憚ない意見を出せるということはそれだけ信頼関係ができているということ。今はチームのメンバーが以前より頼もしく感じます。

トレーニングをお勧めしたい人材とは?

ー このトレーニングをお勧めするとしたら、どのような方に勧めたいですか?

多くの人に受けてほしいと思いますが、あえて言うならば普段の意思決定がトップダウンの人に受けてほしいですね。トップダウンになってしまうと部下は萎縮してしまうし、意思決定者も自分の見える範囲のなかでしか物事を考えられない。それでは事業が広がっていかないと思うのです。

コミュニケーションが変わると、メンバーが生き生きして、それぞれの行動が変わる。そうするとメンバーが関与できる世界がどんどん広がっていき、仕事の質も変わっていく。その総和によって事業が広がっていく感覚を持ってほしいなと思います。

本トレーニングは、「リーダーとして何をなすのか」という入り口にある研修だと感じています。受講することで、様々なことにチャレンジできる下地が作られるのではないかと思います。

ー 本日はお話を聞かせていただき、ありがとうございました。